Kerlink ゲートウェイ

本項目では、Wirnet iFemtoCell-evolution external_link モデルについて、ゲートウェイのセットアップ方法を記載する。

Kerlink の公式 Wiki は、こちら external_linkを参照。

作業対象のプラットフォーム

クラウド BRICK eIoT クラウド のみ作業

オンプレ BRICK eIoT Application Plus+ (オンプレミス環境) のみ作業

共通 クラウド・オンプレ共通の作業

Table of Contents

機材のセットアップ 共通

  • Kerlink GW 本体 x 1
  • アンテナ x 1
  • USB TypeA-TypeC ケーブル x 1
  • SIM カード x 1 オプション

機材一式

KerlinkGW-機材一式

機材接続

KerlinkGW-機材接続

SIM カード挿入位置

KerlinkGW-SIMカード挿入位置

SIM カードがない場合

Kerlink GW 本体の側面に、有線 LAN アダプタがあるので、インターネットにつながっている LAN ケーブルを接続すること。

機材のセットアップが完了したら、USB TypeA-TypeC ケーブルで PC と接続する。
KerlinkGW-PC接続

しばらく待ち、LED の左側が緑色に点灯すれば、Kerlink GW 起動完了となる。

PC から Kerlink GW へアクセスするには、以下の2つの方法がある。

  • Web ブラウザでアクセス
  • ターミナルから SSH でアクセス

Web ブラウザによるアクセスは、システムアップデートおよび SIM カードの設定で使用する。
ターミナルによる SSH アクセスは、システムアップデート要否の判断およびクラウドの接続設定で使用する。

Web ブラウザでアクセス

URLユーザ名初期パスワード
http://klk-fevo-serialadminpwd4admin

serial は、Board ID の後ろ6文字となる。Borad ID は、ゲートウェイの裏側に記載されている。
例えば、Board ID: 215Cxd0400EF であれば、serial0400EF となり、URL は、http://klk-fevo-0400EF となる。

Webブラウザでアクセス

ターミナルから SSH でアクセス

ホストユーザ名初期パスワード
klk-fevo-serialrootpdmk-serial

serial は、Board ID の後ろ6文字となる。Borad ID は、ゲートウェイの裏側に記載されている。
例えば、Board ID: 215Cxd0400EF であれば、serial0400EF となり、ホストは、klk-fevo-0400EF となり、初期パスワードは、pdmk-0400EF となる。

SSHアクセス

システムアップデート 共通

システムアップデート要否の判断

Kerlink GW が、Basic Station に対応していない場合は、GW のシステムアップデートおよび Kerlink Basic Station Packet Forwarder のインストールを実施する必要がある。

対応の可否を判定するには、SSH でログインして、以下のコマンドを実行する。

Ker OS バージョン確認
root@klk-fevo-0400EF:~ # cat /etc/version 5.7.2_20230208092756

basic_station は、KerOS version 5.x. 以降である必要があるため、該当しない場合は、システムアップデート手順を参照すること。

Basic Station 確認
root@klk-fevo-0400EF:~ # ls -l /user/ drwxr-xr-x 5 root root 4096 Jan 26 08:35 basic_station drwxr-xr-x 2 root root 4096 Mar 28 04:26 bscc drwxr-xr-x 2 root root 4096 Mar 28 04:26 initrd drwx------ 2 root root 16384 Mar 28 04:25 lost+found

basic_station フォルダがない場合は、Basic Station がインストールされていないため、Kerlink Basic Station Packet Forwarder インストール手順を参照すること。

システムアップデート手順

KerOS のバージョンが、version 5.x. 以降である場合、本手順は不要。
  1. ダウンロード
    Kerlink Wiki の Resources external_link に移動する。
    KerOSリソース

    画面下部からファームウェアをダウンロードする。
    KerOSダウンロード

    どのファームウェアを使用するかは、現行のバージョンや状況により異なるため、System upgrade external_link を参照すること。

  2. インストール
    Kerlink のWeb ブラウザにアクセスして、システムアップデートを実施する。
    Kerlinkアップデート
    しばらくすると、「Reboot Gateway」というボタンが表示されるので、押下して、GW の再起動を行う。

  3. アップデートの確認
    再起動後に、アップデートされているか確認を行う。
    Kerlinkアップデート確認
    Firmware version がインストールしたファームウェアのバージョンと一致すれば成功している。

Basic Station がインストール済みの場合、本手順は不要。
  1. ダウンロード
    最新の Kerlink Basic Station Packet Forwarder external_link をダウンロードする。
    PacketForwarderダウンロード

  2. インストール
    システムアップデート手順と同じ方法で、インストールを実施する。

  3. アップデートの確認
    SSH でログインして、下記のコマンドを実行する。

    root@klk-fevo-0400EF:~ # ls -l /user/ drwxr-xr-x 5 root root 4096 Jan 26 08:35 basic_station drwxr-xr-x 2 root root 4096 Mar 28 04:26 bscc drwxr-xr-x 2 root root 4096 Mar 28 04:26 initrd drwx------ 2 root root 16384 Mar 28 04:25 lost+found

    basic_station フォルダがあれば、インストールに成功している。

  4. 有効化
    SSH でログインして、下記のコマンドを実行する。

    root@klk-fevo-0400EF:/user/basic_station # klk_bs_config --enable --cups-uri "(cups.uri)" Set CUPS URI: (cups.uri) Stopping lorad 2.0.15 Set default lorad regplan: AS923-1 Starting lorad 2.0.15 Restarting Basic Station Basic Station started

    (cups.uri)部分は、ゲートウェイ登録時に取得できる cups.uri ファイルに記載されている URI を入力する。

イーサネットでインターネットへ接続している場合は、本手順は不要。
  1. SIM カードの挿入
    Kerlink GW の 電源を OFF にした状態で、SIM カードを挿入してから、電源を ON にする。

  2. SIM カードの情報
    SIM の接続状況を確認するため、SSH 経由で GW へアクセスする。
    SSH 経由で接続出来たら、gsmdiag.py を実行して、状況を確認する。

    root@klk-fevo-040298:~ # gsmdiag.py Number of modems: 1 [Modem:/quectelqmi_0] ・・・ [NetworkRegistrationProps] Status:registered MobileCountryCode:440 MobileNetworkCode:51 Name:KDDI (K"1 ) Strength:60 Technology:lte RSSI:None ・・・

    MobileCountryCodeMobileNetworkCode の値を確認する。
    この例では、MobileCountryCode:440MobileNetworkCode:51 であることがわかる。

  3. SIM カードの設定
    Web ブラウザ経由で Kerlink GW へアクセスし、GSM を Enable を ON に設定し、PIN code を入力する。
    SIMカードの設定1

    ADD OPERATOR を押下して、SIM の情報を設定する。

    設定する値は、SIM カードの説明書を参照して、設定する。MCC/MNC が説明書に載っていない場合は、確認したMobileCountryCodeMobileNetworkCode の値を設定する。
    SIMカードの設定2

    VALIDATE を押下すると、設定した内容が反映されるので、SAVE CONFIGURATION を押下する。
    SIMカードの設定3

    設定が正常に反映された状態で gsmdiag.py を実行すると ConnectionContexts に情報が反映される。

    root@klk-fevo-040298:~ # gsmdiag.py Number of modems: 1 [Modem:/quectelqmi_0] ・・・ [ConnectionContexts] [/quectelqmi_0/context1] Name:Internet Active:1 Type:internet Protocol:ip AccessPointName:uqmobile.jp Username:uq@uqmobile.jp Password:******** AuthenticationMethod:chap ・・・

Basic Station 設定 共通

Kerlink GW がサーバへアクセスできるように、Basic Staion の設定を行う。

  1. Basic Station を停止する

    root@klk-fevo-040298:~ # monit stop station
  2. ファイルをアップロードする
    ゲートウェイ登録時に、ダウンロードした下記のファイルをリネームする。

    ダウンロード時のファイル名リネーム後のファイル名備考
    0000111122223333.cert.pemcups.crt
    0000111122223333.private.keycups.key
    cups.trustcups.trustファイル名変更なし
    cups.uricups.uriファイル名変更なし

    リネームしたら、SSH で Kerlink GW へ接続しファイルをアップロードする。
    アップロード先は、/user/basic_station/etc/ になる。

    /user/basic_station/ └ etc/ ├ cups.crt ├ cups.key ├ cups.trust └ cups.uri
  3. Basic Station を起動する

    root@klk-fevo-040298:~ # monit start station

    正常に動作すれば、クラウドと接続が確立される。

トラブルシューティング 共通

Basic Station のログは、以下に出力される。

/user/basic_station/log/station.log

接続に失敗した場合は、エラーログが出力されるため、原因を推測することができる。